結論、AIで動画はほぼ作れるようになりました。でも、作る前に「誰に・何を・なぜ」を決めておかないと、きれいだけど微妙な動画が早くできるだけでした。
「AIに任せれば、YouTubeも勝手に回るんでしょ」と思っている方もいるかもしれません。3分だけ、お付き合いください。
このnoteでは、AIと発信の裏側を、実際にやったことだけで書いています。あとで見返せるように、よければ先にフォローしておいてください。
私たちは兵庫県宝塚市で、地域情報発信メディア「タカたび」を兄妹で運営しています。妹は地元のお店の紹介動画の制作を、元楽天の兄は裏側の仕組みづくりを主に担当しています。
今日は、兄が昔使っていたYouTubeチャンネルを、AIと一緒に作り替えている途中の話です。
投稿していないのに、1日約400回見られていた
2020年に、兄は本の紹介や雑学を発信するYouTubeを始めました。登録者は約1.25万人、動画は306本あります。
ただ、最後に投稿したのは1年以上前です。
9月末に久しぶりに数字を開くと、投稿していないのに、直近28日で約1.1万回、1日あたり約400回見られていました。そのうち約9割は、1分以内の短い動画(ショート)でした。
このチャンネルをもう一度動かそうと思ったのには、理由があります。
宝塚で、お店の方や発信を始めたい方に、AIやSNSの使い方を教える機会が増えてきました。教えているうちに、宝塚の中だけでなく、もっと幅広い人にAIやSNSの可能性を届けていきたいという想いが、兄の中で強くなっていきました。
それに、しばらく動かしていなかったチャンネルのことが、ずっともやもやしていました。
そこで9月末、このチャンネルを兄の活動名「ゆうみ」の名前で、AIと仕事を扱うチャンネルとして再開することにしました。古い動画は消さずに残しています。
1本目はAIでほぼ完成したのに、見返すと微妙だった
1本目は、台本、スライド、音声、組み立てまでをAIと一緒に作りました。声は、兄の声をもとにしたAI音声です。
7分ほどの動画が、ほぼ形になって出てきました。
でも、できあがった動画を見た兄の感想は「ちょっと微妙」でした。
台本の日本語は正しいし、画面もきれい。それでも、最後まで見たくなる動画にはなっていませんでした。
振り返ると、原因は作る前にありました。誰に向けた動画なのか。なぜこのテーマなのか。冒頭で何を見せるのか。そこを決めないまま、AIに「作って」と頼んでいたんです。
作る前に、9つの項目をそろえてから作ることにした
そこで2本目からは、作り始める前に次の9つをAIと一緒に書き出し、兄が納得してから制作に入ることにしました。
1)企画・テーマ
2)構成
3)ターゲット
4)根拠(リサーチの結果)
5)尺
6)冒頭の工夫
7)参考にした動画
8)その動画のどこを参考にしたか
9)前回からの改善点
とても地味な手順のような気もします。
でも、9つを書き出してみると、AIに頼む前に、自分の考えがまだ足りないところがはっきり見えます。2本目では、この途中で「そもそも誰に見てほしいのか」を考え直すことにもなりました。
AIのチャンネルは、使い方の解説より「人の違い」が空いていた
4つ目の「根拠」のために、AIを扱うYouTubeチャンネルを調べ直しました。検索語69個で約2,450チャンネルを洗い出し、712本の動画の題名を比べています。
いちばん混んでいたのは、「ツールの使い方」と「新機能の速報」でした。大きなチャンネルがほぼ毎日出していて、個人で後から入るのはかなり大変そうです。
反対に空いていたのは、「AIをうまく使う人と、そうでない人は何が違うのか」「なぜ差がつくのか」を扱う動画でした。
一方で、2026年6月以降に始まって、すでに登録者5,000人を超えたAIのチャンネルも4つありました。今から始めても、入る余地はあるようです。
そこでチャンネル名は「ゆうみ AIで差がつく仕事術」にしました。
長い動画は自分の声、短い動画はAIの声にした
2本目は、兄が台本を1本通しで読んで録音しました。
録音をAIで文字に起こし、場面ごとに切り分けて、言い直した部分や長い間を削っています。字幕は、台本ではなく実際に話した言葉にしました。
同じ内容のショートも、自分の声で作ってみました。ところが見比べると、AIの声で作った版のほうが、間が空かずに滑らかで見やすかったんです。
そこで、長い動画は本人の声、ショートはAIの声と分けることにしました。
長い動画は、見てくれる人と信頼を積む場所なので、本人の声で。ショートはテンポが大事なので、AIの声で。AIの声を使う動画には、YouTubeの「改変・合成コンテンツ」の表示を付けています。
チャンネル名の「|」は、YouTubeで使えなかった
もう1つ、小さいけれど困ったことがありました。
最初は「ゆうみ|AIで差がつく仕事術」と縦棒で区切った名前にしようとしたら、「この名前はYouTubeチャンネルには使用できません」と出て、保存できませんでした。
「ゆうみ」だけなら通る。そこで1つずつ試していくと、原因は縦棒「|」でした。全角でも半角でもだめで、半角スペースで区切ると通りました。
どうやら、チャンネル名には縦棒が使えないようです。これから名前を付ける方は、先に知っておくと10分くらい得をすると思います。
登録者は引き継げても、見てくれる人は引き継げない
調べている途中で、いちばん考えさせられたことがあります。
登録者の多い古いチャンネルを、AIや経営の話に一気に変えたあと、再生がとても少なくなっている例がいくつもあったことです。
登録者の数字はそのまま残ります。でも、その人たちが見に来ていたのは、前のテーマです。登録者は引き継げても、見てくれる人は引き継げない、ということだと思います。
YouTubeの公式の案内でも、「いきなり全部を変えずに混ぜていく」「10本以上出してから判断する」と勧めているようです。
だから私たちは、ショートでは今まで見られていた「職場や人間関係の◯選」の形にAIの話を混ぜ、長い動画で新しい話をしていく形にしました。10本出すまでは、良い悪いを判断しないと決めています。
ここでいちばん伝えたいのは、チャンネルを作り替えるときほど、ターゲットを意識しながら少しずつコンテンツを試していくことが大事だということです。誰に見てほしいのかを決めて、その人に届くかを1本ずつ確かめる。一気に変えるより遠回りに見えますが、そのほうが確実だと思っています。
AIで作るのが速くなったぶん、作る前に決めることと、作ったあとに待つことの重さが、前より増したと感じています。
ゆうみのチャンネルをのぞいてみてください
10月4日に、作り替えてから最初のショート「AIに仕事を奪われる人の特徴7選」を出しました。
この記事を読んで、どんな動画になったのか気になった方は、こちらからのぞいてみてください。
今日からできること
AIで動画や発信を作りはじめた方は、次の3つから試してみてください。
1)AIに作ってもらう前に、9つの項目を書き出す(埋まらない項目があれば、そこがまだ決まっていないところです)
2)使っていないアカウントがあれば、消す前に数字を見る(投稿していなくても、見られていることがあります)
3)向きを変えるときは、一気に変えず、今まで見られていた形に少しずつ混ぜる
まとめ
宝塚でAIやSNSを教えるうちに、もっと幅広い人にその可能性を届けたいと思ったのが始まりです。登録者約1.25万人、投稿していなくても1日約400回見られていたチャンネルを、AIと仕事のチャンネルに作り替えています。
1本目はAIでほぼ完成したのに、見返すと微妙でした。原因は、作る前に「誰に・何を・なぜ」を決めていなかったことです。
2本目からは9つの項目をそろえてから作り、約2,450チャンネルを調べて空いている場所を選び、長い動画は自分の声、ショートはAIの声に分けました。
チャンネルを作り替えるときは、ターゲットを意識しながら、少しずつコンテンツを試していく。これがいちばん大事だと考えています。
作業はAIがほとんどやってくれます。だからこそ、作る前に決めることが、そのまま動画の差になると思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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