インスタのリール台本をAIに頼むときにお店の人がやりがちな「プロンプト」の間違い。自分のお店の言葉で出てくる頼み方とは?

「ChatGPTにリール台本を頼んでみたけど、どこかで見たような文章しか出てこない」

「出てきた台本が、うちの店のことを紹介する”お客さんのレビュー”みたいになってしまう」

「結局、自分で全部書き直している。AIを使う意味があるのか分からない」

お店の方からインスタとAIの話になると、この3つはほぼ毎回出てきます。

私たちは兵庫県宝塚市で、地元のお店40社以上のインスタ集客を支援している兄妹です。今週、店舗さま向けに用意しているAIプロンプト(AIへの指示文)を、ChatGPTの無料版で1本ずつ実際に回して検品しました。

その中で、「お店の人がやりがちな頼み方の間違い」がそのまま画面に出てきました。私たち自身が同じ間違いをして、直して、また回した記録です。

この記事を読むと、上の3つの悩みの原因が分かり、AIから「自分のお店の言葉で書かれた台本」が出てくる頼み方が身につきます。記事の最後に、今日からできるアクションも5つまとめました。

結論

AIに渡すのは「台本を書いて」というお願いではなく、前提です。

私たちが実際に使っているプロンプトには、本文の前に7つの前提が入っています。

  1. 役割(あなたは誰か)

  2. 目的(この動画で何を起こしたいか)

  3. 見る人(誰が、どんな状態で見るか)

  4. 判断基準(何を良い台本とするか)

  5. 禁止事項(やってはいけないこと)

  6. 出力形式(表で出すのか、何行か)

  7. 進め方(足りない情報があったらどうするか)

この7つを渡さずに頼むと、AIは「世の中の平均的なリール台本」を返してきます。どこかで見たような文章になるのは、AIの性能が低いからではなく、こちらが平均的な頼み方をしているからです。

長いプロンプトは面倒に見えます。でも、前提を先に渡すほど出力の精度は上がり、書き直しの時間は減ります。頼むのに3分、直すのに30分よりは、頼むのに5分、直すのに5分のほうが楽です。

ここから、実際に画面に出た間違いを5つ、順番に見ていきます。

よくある間違い① 「◯◯のリール台本を書いて」の1行で頼む

●問題点

「宝塚の洋食屋のリール台本を書いて」とだけ頼むと、AIはあなたのお店を知りません。知らないので、ネット上にあるリール台本の平均を返します。「絶品」「至福のひととき」「ぜひ一度」のような、どの店にも当てはまる言葉が並びます。

●対策

上の前提7要素を、頼む文章の最初に置きます。特に効くのは「判断基準」と「禁止事項」です。私たちの場合は「1本の動画で伝えることは1つだけ」「事実にない情報を足さない」を判断基準と禁止事項に入れています。

一度書けば、次からはコピーして貼るだけです。前提は毎回考えるものではなく、最初に1回作るものです。

よくある間違い② 語り手を決めていない

●問題点

これは、実際に私たちの画面で起きたことです。

テスト用に架空の洋食屋さんの情報を入れて回したところ、1回目に出てきた台本の冒頭がこうでした。

✕「宝塚で見つけた、極上オムライス」

一見よさそうです。でも、これはお客さんが書いた紹介文の言葉です。お店の人が自分の店を「見つけた」とは言いません。「極上」も、自分で自分の料理には言いにくい言葉です。

この台本をそのままお店のアカウントで流すと、見る人は「誰がしゃべっているのか」が分からなくなります。お店の投稿なのに、口コミサイトのような距離感になってしまいます。

なぜこうなるのか。AIが学んでいる「飲食店のリール」の大半は、お客さん側やグルメ紹介側が撮った動画だからだと思います。語り手を指定しないと、多数派の語り口に寄ります。

●対策

禁止事項に、この1行を足しました。

「語り手は必ずお店の人。一人称は『うち』『私たち』。お客さんや紹介者の視点で書かない。『見つけた』『行ってきた』『極上』『神』などの言い回しは使わない」

直したあとの出力はこうなりました。

◯「宝塚南口で、ママがひと息つける場所」

同じお店の情報から、語り手を決めただけで、店主の言葉になりました。

よくある間違い③ 店名から始めさせる

●問題点

語り手を直した2回目の実回しで、今度は別の間違いが出ました。台本の1行目がこうです。

✕「宝塚の洋食屋、◯◯食堂です」

語り手はお店の人になっています。でも、リールの最初の3秒で店名を名乗ると、見る人はスキップして次の動画を見に行ってしまう可能性が高くなります。まだそのお店を知らない人にとって、店名は「自分に関係のある情報」ではないからです。

●対策

フック(最初の3秒)は「地名+強いひとこと」にして、店名は入れない。店名は動画の最後、次の行動をお願いする直前で名乗る。この2つをプロンプトに書きました。

強いひとことの中身は、数字・限定・意外性・お客さんの悩みのどれかです。「宝塚南口で、ママがひと息つける場所」は、地名+お客さんの悩みの形になっています。

基準として覚えておくなら、フックの3秒に店名なし、店名は最後。これだけで、台本の骨格が変わります。

よくある間違い④ 「見る人」を書いていない

●問題点

お店の人がAIに情報を渡すとき、無意識に「うちの常連さんなら分かる」前提で書いてしまいます。すると出てくる台本も、常連さん向けの説明になります。「いつもの」「あの席」「毎年恒例の」といった言葉です。

でも、リールで新しく出会う人は、お店の名前も聞いたことがない人です。

●対策

見る人の前提を、全部のプロンプトで1つに統一しました。

「見る人は、お店のことをまだ知らず、名前も聞いたことがない状態」

私たちは今週、10本あるプロンプトの見る人の前提を、この1文に全部そろえました。プロンプトごとに見る人の設定がばらついていると、出てくる台本の距離感もばらつくからです。

よくある間違い⑤ 足りない情報をAIに埋めさせる

●問題点

お店の情報を渡し忘れた項目があると、AIはそこを「それっぽい内容」で埋めようとします。営業時間、定休日、限定メニュー、駐車場の有無。渡していない項目ほど、自然な文章で埋められます。

私たちのプロンプトの禁止事項に「お店の情報にないイベント・限定メニューを作らない。実際にあるものだけ」という行があるのは、そのためです。台本の中では自然に見えるので、気づかずに投稿してしまうのが怖いところです。

●対策

進め方に、この1行を入れます。

「お店の情報にない事実は書かない。足りない情報は【要確認】と書いて残す」

これで、AIは分からない箇所を埋めずに【要確認】と印をつけて返します。お店の人はその印の箇所だけ確認すればいい。全文を疑って読む必要がなくなります。

そして、最後の確認は人がやります。値段・営業時間・メニュー名。ここだけは、どんなプロンプトを書いても人の目が要ります。

AIは、こちらの前提を写す鏡だと思っています

5つの間違いを並べてみると、共通点があります。

どれも、AIが間違えたのではなく、こちらが決めていなかったことが、そのまま出力に出ています。

語り手を決めていなければ、多数派の語り手になる。見る人を決めていなければ、常連さん向けになる。足りない情報を渡していなければ、それっぽく埋められる。

つまり、AIから出てくる台本の質は、AIの性能ではなく、こちらが自分のお店について何を決めているかで決まります。

ここが、実際に回してみて一番はっきりしたことでした。「うちの店は、誰に、何を、どの言葉で伝えたいのか」。この問いに答えられていないと、AIはその空白を平均で埋めます。答えられていると、AIはその答えを速く、たくさんの形にしてくれます。

だから、AIを使い始めたら台本が「自分の店っぽくなくなった」と感じる方は、AIをやめる必要はないと思います。前提を書く作業が、まだ終わっていないだけです。

今日からできるアクション5つ

  1. いま使っているAIへの頼み文を見て、「語り手」「見る人」が書いてあるか確認する(なければ1行ずつ足す)

  2. 禁止事項に「見つけた・行ってきた・極上・神は使わない」を入れる

  3. 「フックの3秒に店名を入れない。店名は最後」と書く

  4. 「お店の情報にない事実は書かず【要確認】と残す」と書く

  5. 出てきた台本の値段・営業時間・メニュー名だけは、自分の目で確認する

1〜4は、一度書けば次からコピーで済みます。5だけは毎回です。

この5つを足したプロンプトで出てくる台本は、書き直す量が目に見えて減ります。私たちの実回しでは、1回目の出力はそのまま使えないものでしたが、前提を足した3回目は検品を通りました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が少しでも「勉強になった」と思っていただけたら、
ぜひ「スキ(♡)」を押して応援よろしくお願いします。

また、公式LINEでは、SNS集客のノウハウやイベント情報をいち早くお届けしています。
ぜひ今のうちに登録して、情報を受け取ってくださいね!

▼インスタ×AI×集客の公式LINEはこちら

▼このような記事を毎日メールで受け取って学びを習慣化しましょう(無料ニュースレターに今のうちに登録)


この記事は note にも掲載しています。

運営者情報

人口22万人の宝塚市で、SNS総フォロワー3万人の地域情報発信メディア「タカたび」を運営する兄妹です。兄は元楽天、妹は元地銀。会社員としてビジネスの基本・コミュニケーション・営業を学び、会社を辞めて地元を変えるために本気で活動しています。お店や会社のSNS集客とAI活用を支援し、その実践をこのブログで毎日公開しています。

タカたびをフォローする
AI活用
タカたびをフォローする
タカたび|AI×SNSで地方創生する兄妹(宝塚)

コメント

タイトルとURLをコピーしました