AIが書いたお店のSNS投稿でよくある5つの間違い。「AIっぽさ」より先に直す所とは?

「AIに書かせた投稿、なんとなくAIっぽくて、そのまま出せないんです」

「読み返して直しているうちに、自分で書くのと変わらない時間がかかって」

お店の方とAIの話をしていると、この2つをよく聞きます。私たちも、まったく同じところでつまずきました。

私たちは兵庫県宝塚市で、地元のお店40社以上のSNSを見てきた兄妹です。自分たちの発信は、noteの記事もXやThreadsの投稿も、毎日の出来事をClaude CodeというAIに伝えて下書きを作るところまで任せています。それでも、出す前に人が読んで直す作業は、なくなっていません。

先週、その「直した箇所」を2日分まとめて書き出してみました。すると、直した理由は「AIっぽいから」ではありませんでした。5つの型に分かれていて、どれも「初めて読む人に通じない」という一点に集まっていました。

この記事は、その5つをそのまま書きます。読み終わると、AIが書いた投稿を出す前にどこを見ればいいかが決まり、直す時間が減ります。

結論から書きます。

  1. 自分たちの中でしか通じない言い方が、そのまま出ている

  2. 動作の言葉から、何をしているのか想像できない

  3. 表や図の言葉で、手順を説明している

  4. 見出しの主語と述語が噛み合っていない

  5. 実際にはほとんどいない人に向けて書いている

どれも「AIっぽい文」ではなく、「自分たちの中だけで通じる言葉がそのまま外に出た文」です。順番に書きます。

間違い① 自分たちの中でしか通じない言い方が、そのまま出ている

●問題点

私たちの原稿に「受け取るものがある回だけ、案内を出す」という一文がありました。公式LINEへの誘導の話で、自分たちの間では毎日使っている言い方です。でも、初めて読む人には「受け取るもの」が何のことか分かりません。

なぜこうなるかというと、AIには毎日、その日の出来事や運用のメモを伝えているからです。AIはそのメモの言葉を覚えて、外向きの文にもそのまま使います。材料をたくさん伝えるほど、自分たちの中だけで通じる言い方が混ざりやすくなります。

●対策

「◯◯がある回」「◯◯の分」のような、自分たちの中で縮めた呼び方が出てきたら、何がもらえるのか、何をするのかが分かる名詞に開きます。

✕ 受け取るものがある回だけ、案内を出す

◯ 登録するともらえる特典を用意した回だけ、案内を出す

お店なら、仕込みの呼び名、メニューの略し方、常連さんとの間だけで通じる言い回しが、ここに当たります。店内では自然でも、投稿を初めて見る人には通じません。

間違い② 動作の言葉から、何をしているのか想像できない

●問題点

「AIに渡している4つの仕事」「1つ目は、運ぶこと」「2つ目は、並べること」。先週の原稿にあった言い方です。自分たちには分かります。「渡す」は仕事を任せること、「運ぶ」は1本の原稿を媒体ごとに言い換えて予約すること、「並べる」は横に並べて見比べること。でも読む人は、渡す・運ぶ・並べるの3語から、何が起きているのかを想像できません。

この3語は、自分たちの運用メモの中で生まれた動詞でした。1本の原稿と、そこから作った投稿の中で、置き換えた箇所は33か所ありました。

●対策

動作は、動作そのままの言葉で書きます。仕事なら「任せる/任せない」、材料や前提なら「伝える」、工程なら何をしているかをそのまま。

✕ AIに渡している4つの仕事。1つ目は、運ぶこと

◯ AIに任せている4つの仕事。1つ目は、1本の原稿を媒体ごとに言い換えて、予約すること

✕ 決めるのは人、並べるのはAI

◯ 決めるのは人、横並びにして比べるのはAI

短く言い切った方が格好はつきますが、初めて読む人には、長い方が通じます。

間違い③ 表や図の言葉で、手順を説明している

●問題点

「4つを1列にするのは、この見分けをつけるためです」。広告の数字の見方を説明した一文です。書いた側の頭には表があって、その表の「列」の話をしています。読む人の手元に、表はありません。「段」「列」「上の段・下の段」で説明された手順は、何を指しているのか分からないまま読み飛ばされます。

この原稿では、同じ理由で10か所を直しました。

●対策

表の構造ではなく、中身の言葉で書きます。何を、どの順番で、何のために見るのか。

✕ 4つを1列にするのは、この見分けをつけるためです

◯ 表示された数、クリックした数、ページを見た数、登録した数を順番に並べるのは、どこで人が減ったかを見るためです

間違い④ 見出しの主語と述語が噛み合っていない

●問題点

「4つと1つの線は、時間の使い方を変えた」。見出しにあった一文です。読み直すと、「線は、変えた」で主語と述語が合っていません。AIは見出しを短く格好よくしようとして、名詞を無理に主語に立てることがあります。本文がまともでも、見出しが崩れていると、その節は読まれません。

●対策

見出しだけを、声に出して1回読みます。主語と述語が対応していなければ、「◯◯を分けたら、△△が変わりました」の形に戻します。

✕ 4つと1つの線は、時間の使い方を変えた

◯ 任せる4つと自分でやる1つを分けたら、時間の使い方が変わりました

間違い⑤ 実際にはほとんどいない人に向けて書いている

●問題点

これが、いちばん見つけにくい間違いでした。SNSの使い回しについて書いた記事で、AIが置いた想定読者は「インスタは続けているが、XやThreadsに同じ文を貼るだけになっている店主」でした。もっともらしいのですが、そういう方は、私たちの周りにはほとんどいません。SNSは1つだけ続いている方が大半で、複数に同じ文を貼っている方は、そもそも複数を動かせている方です。

「間違いを直す記事」を頼むと、AIはその間違いをしている人を勝手に作ります。いない人に向けた文は、丁寧に書いても誰にも届きません。

●対策

書き始める前に、想定した読者について「その人は実際に何人いるか」を1回だけ自問します。思い浮かぶ顔がなければ、読者の設定から直します。

✕ インスタは続けているが、XやThreadsに同じ文を貼るだけになっている店主

◯ 1つのSNSは続いていて、次の1つをどうするか迷っている店主

お店なら、「うちのお客さんに、その人はいるか」です。投稿の相手は、AIが考えた誰かではなく、先週レジの前にいた誰かです。

「AIっぽさ」を直しても、伝わるようにはならない

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

5つを書き出してみて分かったのは、直した箇所のどれも「AIっぽい」から直したのではなかった、ということです。自分たちの中だけで通じる呼び方、何をしているのか想像できない動作の言葉、表を見ながらでないと分からない説明、主語と述語が合っていない見出し、実際にはほとんどいない人に向けた文。全部、「初めて読む人に通じない」の一点でした。

そして原因は、AIの性能ではなく、AIに毎日伝えている材料の側にありました。私たちはAIに、その日の出来事と運用のメモを毎日伝えています。それが投稿の材料になるので、これはやめません。ただ、材料を伝えれば伝えるほど、は「自分たちの中だけで通じる言葉」で書くようになります。AIが書いた文が伝わらないのは、AIっぽいからではなく、うちっぽすぎるからでした。

だから、直す場所は頼み方ではありません。「もっと自然に書いて」と頼み直しても、自分たちの中だけで通じる言い方は、そのままです。直すのは出す前の1回で、材料を伝えた本人が、翌朝、初めて読む人のつもりで読み直す。見るのは、上の5か所だけです。

「AIっぽさ」は、悪いものではないと思っています

補足として、私たちの立場を書いておきます。「AIっぽい文は悪い」という考え方に、私たちは立っていません。理由は2つです。

1つ目は、AIっぽさは、AIの側でどんどん減っていくものだからです。使い始めた頃と比べても、AIが書く文はバージョンが上がるたびに変わってきました。自分の文体を学習させておけば、書き上がる文はほぼ自分が書いたものに近づいていきます。今「AIっぽい」と感じている部分は、来年には残っていないかもしれません。

2つ目は、読む側の抵抗が薄れていくからです。AIが書いた文が当たり前になると、人はそれに慣れます。少しAIっぽさが残っていても、「AIっぽくて嫌だ」という感じ方そのものが、人々の中から消えていくと捉えています。

だから、「AIっぽさを消す」ことに時間をかけるのは、いずれ要らなくなる作業に時間をかけることになります。残るのは、AIが進歩しても、読む人が慣れても消えない間違い、つまり上の5つです。自分たちの中だけで通じる言い方、何をしているのか想像できない動作の言葉、表を見ながらでないと分からない説明、主語と述語が合っていない見出し、実際にはほとんどいない人に向けた文。このつは、誰が書いても、いつ書いても、初めて読む人に通じません。

AIに任せる仕事と自分でやる仕事の分け方は、先日の記事に書きました。この記事の5か所は、その「自分でやる仕事」の中身です。


今日からできること

  1. AIが書いた投稿を出す前に、5か所だけ見る(お店の中だけで通じる呼び方・動作の言葉・表を見ながらでないと分からない説明・見出しの主語と述語・その読者は実際にいるか)

  2. 「◯◯の回」「◯◯の分」のような縮めた呼び方が出てきたら、何がもらえるか、何をするかが分かる名詞に開く

  3. 動詞は動作そのまま。短く格好よくなっている動詞ほど疑う

  4. 見出しだけを、声に出して1回読む

  5. 書き始める前に「その読者は実際に何人いるか」を1回自問する。顔が浮かばなければ、読者から直す

目安は、直すのは出す前の1回・見るのは5か所、です。ここが決まってから、AIが書いた文にかける時間は、書き直す時間ではなく、読む時間になりました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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明日も、小さなお店のSNS集客の話を書きます。

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タカたび

地方の「おもろい」を発信する兄妹マーケター「タカたび」です。兵庫県宝塚市を拠点に活動しています。Instagramフォロワー約2.3万人(宝塚市最大規模)。兄は元楽天のECコンサルタント、妹は元地方銀行員。SNS発信とAIのフル活用を武器に、地元企業の集客支援とローカルインフルエンサーの育成に取り組んでいます。このブログでは、地域創生×SNS×AI活用の実践のリアルを毎日公開しています。

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